だるい、疲れが取れない、イライラする・・・。
更年期を迎えた女性が訴える自覚症状はとても幅広く多彩です。
個人差が大きいものの、女性の6~7割もの人が何かしら経験していることと思います。
しかし、そのうち実際に病院を訪れ、治療をするのはなんとわずか1割前後。
ほとんどの人が症状を自覚しながらも「トシだから…」と諦めたり、あるいは「病院へ行くなんて恥ずかしい…」と我慢しているようです。
更年期障害。
「閉経」というデリケートな問題が含まれていますが、だからといって、そのまま我慢したり諦めたりしていませんか?
俗名、更年期障害、正式には「更年期不定愁訴症候群」と呼びます。
ここに西洋医学的見解をご紹介しましょう。
女性の一生では、年齢が進むとやがて生理が来なくなる時期が訪れます。
これを閉経といいます。
現代の女性の閉経年齢は平均50歳と言われています。
この閉経年齢の前後5年間、合計10年間が更年期とされています。
女性の体では、思春期に女性ホルモンが増えてくるのと対照的に、更年期では女性ホルモンが徐々に減っていきます。
このため、女性ホルモンの分泌を司る脳の視床下部という場所から、女性ホルモンを分泌するための指令が出されます。
この視床下部は、体の調子を整えている自律神経やその他のホルモン分泌の中枢でもあります。
従って更年期に減少した女性ホルモンを補うための働きが活発になり過ぎると、他のホルモンのバランスや自律神経系に乱れが生じます。
このようなメカニズムが、更年期障害といわれている症状に自律神経失調症が含まれる原因となっています。
女性ホルモンの減少は、骨粗しょう症や高血圧をはじめとする様々な症状の原因にもなります。
これは女性ホルモンであるエストロゲンが骨の成分であるカルシウムの代謝や体の中の脂肪の代謝に関与しているためです。
更年期障害の自覚症状として特に多いのは、全身のだるさ、神経質(イライラ、怒りっぽい)、そして冷え・のぼせといった症状です。
これらの症状はいずれも上に述べたような女性の体の変化、とりわけ女性ホルモンの減少が原因ですが、生活環境や日常のストレスも影響しています。
更年期障害は女性によって症状に程度の差が幅広くありますが、症状がひどい場合には治療が必要です。
深刻な場合には女性ホルモンを補充するといった直接的な方法が行われることもありますが、漢方薬やその他の薬の処方による治療が一般的です。
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