「あら?今何をしようとしたのかしら・・・??」
「さっきここに置いた書類、どこにいったかしら??」
「あれが、あれで、あれなのよ。。。」
「あの女優さんが、あのドラマに出演していてね。。。」
ちょっとした会話、ちょっとした出来事で、「最近、物忘れが多くなった気がするわ。。。」なんて心配したことはないでしょうか?
物忘れが多いというお客様に、『ふと、将来のことを考え不安になってしまう。』という相談をお受けすることがあります。
ここで、物忘れ/健忘症/痴呆症について西洋医学的な見解をご紹介しましょう。
痴呆の症状として最も耳にするのは、一般に物忘れと呼ばれる記憶障害です。
記憶障害には大別して二つあります。
一つは、家族の名前や日用品の名前が思い出せな い障害で、専門的には陳述記憶の障害と呼ばれます。
もう一つは、自転車の乗り方や箸の使い方が思い出せない障害で、手続き記憶の障害と呼ばれています。
陳述記憶の障害には・・・
昔のことは思い出せるが障害が生じた時以降の新たな記憶が形成できない前向性健忘症。
大昔の記憶のようなすでに蓄えていた記憶を喪失してしまう逆行性健忘症。
という二つの分類があります。
このように痴呆や物忘れと一口にいっても、喪失してしまった記憶が各人に よって異なるのはどうしてでしょうか。
現代の脳研究では、脳内のそれぞれの部位が上述した異なる種類の記憶の維持をある程度独立して担っていると考えられてます。
例えば、小脳は箸の持ち方のような手続き記憶に関与していると考えられています。
したがって、小脳に病変が生じ手続き記憶に障害をきたしても物の名前の記憶は正常であるといったような症例が多数報告されています。
では、こうした脳の各部位の病変はどうして起こるのでしょうか。
その原因 として、脳内出血や動脈瘤のような脳循環の障害によって正常な脳血流が維持できなくことが考えられます。
すなわち脳内出血や動脈瘤が脳のどの部位で生じるかによ っ て、障害を受ける記憶の種類が異なると言えます。
痴呆の症状としては、記憶障害のほかに感情の障害が近年注目されています 。
典型的な感情障害の症状としては、不穏状態や混乱状態、自身の外観や衛生状態の軽視がよく知られています。
このような感情の障害に関しても、それぞれの感情を司 る中枢へ血液を送る経路のどこかに病変が生じることで発症すると考えられています。
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